サッカーの試合前に実施する準備体操やストレッチ。ケガしないようにしっかりやるようにクラブのコーチは言いますが、実はやればやっただけよいというものでもないらしいです。
やり過ぎてしまうと試合のパフォーマンスが低下するという分析結果も出ているようです。
ストレッチの種類
お子さんがスポーツをやっている保護者の方は、ストレッチが重要であるってことはご存知だと思います。でも、ストレッチには、2種類のストレッチがあるってご存知でしたか?
ストレッチ種類 | 目的 |
---|---|
静的ストレッチ | 体全体の循環を促し、蓄積した疲労を緩和することが目的 可動域ギリギリまで筋肉を数秒間伸ばすストレッチ |
動的ストレッチ | 筋肉の温度と柔軟性を徐々に上げることが目的 体を動かしながらほぐし、可動域を広げるストレッチ |
それぞれ、どのタイミングでやるべきか。実は、それを理解してやらないと効果は半減しちゃうんです。
それではそれぞれの効果を見てみましょう。
静的ストレッチとは
関節可動域の限界近くで筋肉や腱をゆっくり引き伸ばすストレッチを静的ストレッチといいます。反動は利用せずにゆっくりとじわりじわりと筋肉を伸ばすストレッチです。
静的ストレッチのメリットは、高いリラックス効果が得られることです。深呼吸しながら行うことでリラックスして精神的な効果は期待できます。一方で、パワー、スプリント、ジャンプといった瞬発的な運動能力を下げることがあるという体を動かす上でのマイナスの側面もあります。
参考文献:短時間の静的ストレッチングが柔軟性および筋出力に及ぼす影響
動的ストレッチとは
身体を大きく動かして筋肉の収縮と弛緩を繰り返すストレッチを動的ストレッチと呼んでいます。これは、血流を促進し、筋温を上昇させる効果があります。
伸縮させたい筋肉の反対側の筋肉を意識的に収縮させて関節の曲げ伸ばしや回旋などを行うストレッチです。YouTubeでマエケンが実践している体操が動的ストレッチに運動なので参考になると思います。
実際の動作を想定して体を動かします。そうすることで、身体の連動性を高め、瞬発的な運動能力を向上させる効果があります。これは、できるだけ早いテンポで短時間で行うのがポイントで、長時間かけるとその効果が薄れてしまいます。
試合前後で異なるストレッチの目的
2種類のストレッチのうち、試合前におこなうストレッチは動的が良いということは想像いただけたと思います。でも、静的ストレッチの活躍の場が無いわけではありません。
試合前は動的ストレッチを短く実施
動的ストレッチは、可動域を広げて筋肉の温度と柔軟性を上げる効果があります。つまり、体に「今から運動をするぞ」というスイッチを入れる意味があります。
ただし、可動域を広げすぎるのも逆効果なので、適度に伸縮のコントロールができる程度のストレッチをしないと、試合をするときに体が伸び切りやすくなり俊敏な動きができない。
本当にウォーミングアップ程度にして、試合に挑むのがベストです。そうしないと、体が伸びすぎて本来のスピード感で体をコントロールすることができなくなるようです。
試合後は静的ストレッチに効果あり
静的ストレッチは、蓄積した疲労の緩和ができるので、試合後に実施するのが適切です。しかし、筋を伸ばして、ケガを防ぐ効果も静的ストレッチにはありますので、試合前にも短時間で実施することで効果も得られます。
- 自宅でできる!!走り方改革!伊藤純也流走力をアップするたった3つのトレーニング
- 試合勘の鍛えるには基礎が重要!そして試合に出るよりも重要な事とは
- 失敗しない!!サッカー少年に重要な体幹トレーニング
- 再実感!!サッカートレーニングの新常識!一本歯下駄で体幹力を素早くアップ!!
正しいストレッチのやり方は
多くのクラブチームでは、練習前や試合前に準備運動と一緒にチームで話になってストレッチしますよね。キャプテンが円の中心に立って同じようにストレッチをやります。
でも、練習後は、しっかりストレッチやっておくように。ってみんなでやるチームは稀だったりします。それで、問題は試合前も後も、正しいストレッチのやり方を誰も知らずにやっているということ。
やり方次第でパフォーマンスが異なるのに
ストレッチを正しくやることで、コンディション良く練習や試合に出ることができるのです。でもその重要性をみんな認識していない。
そう言った細かい知識も座学として教えてくれるのは、クラブチームではなくスクールの方が多いです。
正しいストレッチを教えてくれるのはスクール
ストレッチのやり方はスクールで教わることができます。スクールによりますが、多くは初心者のうちからストレッチの重要性を教えてくれます。ストレッチだけではなく多くのサッカー知識を学べます。スクールでサッカー知識を学ぶのは将来にわたっての財産になると思います。