いまや一般の人もなんとなく耳にしたことがあるのではないか?のRPAの話。
RPAとはロボティクス プロセス オートメーションの略。なんのごっちゃかというと、人が日々PC画面にデータを入力したりの事務的な作業なんかをコンピュータが代わりにやってやろう。ってソフトウェア。
パソコンの操作は、キーボード叩いたり、マウスクリックやダブルクリック、そんなPCの画面見て操作することの大半をRPAが代わりに模倣してくれます。
似たような機能はエクセルのマクロ。エクセル操作に閉じますがマクロの記録をするとエクセル上の操作を記録して、再生する時同じ操作を繰り返してくれる。
秀丸のマクロなんかも同じですね。
RPAは、パソコン内の操作のほとんどをマクロのように記憶して作業をしてくれます。
便利!!って思うんだけど、まぁ、言うほど簡単ではない。
巷ではRPAはAIの先駆けのように、働き方改革の先駆者のように騒がれているけど、その噂ほどに広まってはいない。
なんでかって言うと、やっぱり操作精度を高めようとするとそれなりに作り込みが必要になるので、簡単な業務を自動化するなら良いけど、大々的にRPAで働き方改革だー!ってなるとそれなりのコストがかかる。
前評判ではさくっと低コストでって話だったし、昔から使ってるホストの操作もできる。などうまい話があるにはあるが、入力するエディットボックスが探せなかったり、エンターキー押した後の画面遷移に時間がかかってタイムアウトしちゃったり、などなど、テストでは発生しない問題が本番に持っていったらエラーが出まくる。って状況も多い。
そして最近はクラウドサービスアプリを使う企業も増えていて、RPA対応しているアプリもあるけど、クラウドはベンダーの一存でアップデートして画面の構成が勝手に変えられちゃったりすると、RPAが動かなくなる。などの懸念もある。
要するにRPAはPC上のマクロではあるがそれ以上のちょっとした変化をうまく忖度して吸収して作業を継続してくれるようなAI搭載の都合の良いものではない。ってことがわかってきた。
そして、模倣すべきユーザー業務もマニュアルが最新ではなかったり、作業者毎に少しずつ操作方法が異なっていて、ベースとなる操作指標が誰もが担保してくれなかったり。。。
とは言え、良い面もある。
PC上のアプリケーションは、画面の構成はWindowsで動くものはよっぽどいい加減なアプリでなければ同じなので、画面を司るウィンドウの枠やエディットボックス、ボタン、リストボックスなどなどのパーツにはタグやIDが付与されてて、RPAはそのタグに対して文字を入力するとか、ボタンを押すとかの操作ができるのでRPAと相性の良いアプリケーションであれば、可用性は高くなる。
ただ、RPAの醍醐味が複数アプリを横断的に操作出来ることにもあり、途中の作業がRPAで動く精度が低いと、効果半減になっちゃう。
RPAの導入の意義の一つには、大規模システムリプレースが困難なホストは人の操作が無くせないと思われていたところにRPA導入です人件費を削減するってのもあるんだけど、ホストの操作はかなり独自に作り込まれていることが多いので、完全にRPA適用することができないことが多い。または、開発に時間がかかるってなると効果半減だし、修正が多く発生する場合はランニングコストが増えて、導入するだけ損する事になりかねない。
その辺見極めずに進めて、細かい作業に分割されたRPAを大量生産すると、今度はライセンス料にも跳ねてきちゃって踏んだり蹴ったり。その昔、エクセルVBAを駆使して自分の作業効率化をした担当者が退職して、そのエクセルが何しているのか誰も知らない。って状況(野良マクロ)が至る所に存在する危険な業務ってのを聞いたことあるけどRPAでも同じような野良ロボが出来る可能性もある。
じゃ、RPAなんか入れるべきじゃないのか?
って言われると、そんなことはない。入れる業務と、入れずにシステム改修すべき業務を正しく見極めた上で導入することが本当の働き方改革であり、企業の価値創出を最大善にする施策である。
さて、どのように見極めるか。。