中学受験生の勉強は主に塾に通いながらだと思います。
塾での勉強は受験期に向けて体系的にカリキュラムが作られているので、効率的に学習ができます。しかし、冬期講習など季節毎に行われる特別講習に関しては、塾を活用するのが最適とは言えないかもしれません。
特に小学6年生の冬期講習は、受験直前ということもあり塾も力を入れています。しかし、冬期講習を受講しても期待する効果が出るとは言い切れません。おすすめは家庭教師の活用です。今回は、冬期講習と家庭教師それぞれの特徴と家庭教師をお勧めする理由を解説します。
冬期講習の特徴
塾も冬期講習などの季節講習は力を入れているイベントです。生徒には受講を強く勧めてきます。成績を上げたいのなら受講が必須と言われることもあります。でも、季節講習には次のような特徴があり、あまり魅力的ではありません。
塾の力の入れ方はすごく強いですが、多くの生徒が成績を大きく上げるプランにはなっていません。そして宿題も多く、勉強漬けとなり疲弊してしまいます。
冬季講習は生徒全体に向けた授業
お子さんは授業に参加する大勢の生徒の一人です。お子さんの為の授業ではありません。受講する大勢の生徒がつまづきそうなポイントに絞って授業をします。それがお子さんの苦手分野と一致していれば良いが、全てが一致していることはまずありません。
また、授業の理解度は確認テストなどで行いますが、その解説も大勢の生徒が間違えそうな問題の解説になります。お子さんの間違えた問題全ての解説はされません。だから、お子さんがその問題をなぜ間違えたのかの解説がないまま授業が終わる可能性があります。

授業中に解説する問題はそのクラスの生徒が間違えそうな問題だけ。ちょっと応用だったり基本的な問題は、「解説のページを見て復習するように」と言って解説はありません。息子は、その問題を詳しく解説してもらって理解を深めたいと思って冬期講習を受講したんですけど・・・
冬期講習のカリキュラムは塾が作成
冬期講習で何が学べるか。そのカリキュラムは塾が作成します。多くの生徒が苦手とする分野が講義内容になります。
だから、授業内容には、お子さんの得意分野が含まれていることもあります。だから、その得意分野の授業時間中は、別の苦手分野の勉強をしたい。ということが塾ではできません。小6の受験直前期は、少ない時間を効率的に、苦手分野の払拭に費やしたいものです。でも、冬期講習では、理解している分野も授業で受けることになり、ストレスになります。

わかっている分野でも復習するつもりで受ける意味はあります。って塾の先生は言います。でも、それよりも苦手分野を減らすために時間を使いたいですよね。
冬期講習でお子さんの苦手が解消するわけではない
また、冬期講習は通常授業よりも短い期間で教えるので、表面的な復習になりがちです。難しかった分野を振り返る目的が強いため、わからない問題が浮き彫りになったとしても、必ずしも理解につながるとは限りません。
なぜなら、通常授業の方がより細かく教えてくれるからです。通常授業で理解できない内容を冬期講習で理解する可能性は低いからです。
冬期講習の先生は通常授業と同じ先生
冬期講習を担当する先生の多くは、通常授業と同じ先生が担当します。通常授業でお子さんが理解できなかった内容を冬期講習で理解できると考えるのは短絡的です。
小学校3年生や4年生の基本的な知識であれば、繰り返すことで定着させる効果はあるかもしれません。でも、小6というある程度基礎ができている前提で受験対策をしている場合は、わからない問題があることに気づいてもそれを理解するには冬期講習の授業では不十分です。

担当の先生が欠席して塾長が代わりに授業をした事がありました。その時に息子に授業の感想を聞くと、塾長の方がわかりやすくて理解できたっていいます。同じ塾でも先生によって全然指導力が違うんですよ。
家庭教師の特徴
一方で家庭教師の特徴です。
勘違いされているご家庭も多いかもしれませんが、先生の指導力は塾よりも圧倒的に高いと思います。家庭教師は先生毎の力量で授業料が変わります。塾のようにテキストに則った指導ではなく、わかりやすさを追求しなければ、事務局側の評価も下がります。日々教えるための努力をしているのが家庭教師です。
家庭教師を活用すると、教えるのが上手い先生がお子さんの苦手分野に注力して指導してくれます。これで成績が上がらないわけがありません。
家庭教師はお子さんの苦手に絞って指導する
塾と異なり家庭教師は、お子さんの苦手分野に絞って授業をしてくれます。
家庭の希望を第一に考えてくれるので、無駄な授業がありません。
苦手分野の理解を深めるために基本問題にも遡るので、表面的ではなく、受験で使える知識として身につけることができます。
家庭教師はお子さんの理解に合わせた解説をする
塾では大勢の生徒を見ているので、一人一人の状況までは把握しきれないから結果だけで判断します。
でも、家庭教師はお子さんだけを見て授業を進めます。表情や鉛筆で書く速度などを見ながら理解度を把握します。
答えが正解だとしても、なんとなく正解したのか、しっかり理解して正解したのか、生徒を見て見極めます。そして次の問題に移るべきか、さらに基礎から繰り返し教える必要があるのかを判断します。
家庭教師に依頼すると、ほぼ苦手が解消する
お子さんの理解度に合わせて基礎知識まで遡って教えてくれるということは、解き方の暗記ではなく、その問題の根本から理解することになります。だから、苦手分野はほぼ確実に解消します。むしろ基礎から理解しているので、得意分野になることもよくあります。
そして、ちゃんと理解するということをお子さんが理解するので、わかったつもり・なんとなくできる分野としっかりわかっている分野の識別をお子さんができるようになります。答えがあっていればいいという発想から抜け出して学力の向上速度が上がります。
指導力は家庭教師が優位
塾のカリキュラムでは、わかっている単元も授業を聞かされます。
でも家庭教師はわからない問題だけを解説してくれます。無駄がないので、短時間で効果が高いんです。
そして、先生の教え方は確実に家庭教師の方が上手いです。ハズレもありますが、無料体験で判断できます。
いざ始めたらわかりづらかったということはほとんどないです。無料体験で授業を受ければ、その先生が優秀かはすぐにわかります。
無料体験でよくない先生が来たと思ったら変えれば良いのです。「優しくて、いい先生」という先生だと断りづらいかもしれません。でも事務局に連絡すれば良いのです。優しいかどうかではなく、お子さんにとって重要なのはわかりやすいかどうかです。
ちなみに、先生が変えられるのも家庭教師の特徴です。塾の先生はどんなにわかりづらくても変更はできません。生徒側は泣き寝入りするしかありません。
授業料も家庭教師が優位
冬期講習は、塾の通常授業ではない特別授業なので、別費用となります。当然、家庭教師も費用が発生します。
同じ授業時間で比較したら塾の冬期講習の方が安いかもしれません。
でも考えてみてください。同じ授業の時間でも家庭教師の方が理解できる量が多いのであれば、多少授業料が高くても家庭教師を使うべきだと思いませんか?
苦手分野の解消に注力して指導してくれるんですよ。例えば小6の冬期講習は、塾も受験直前で気合い入ってカリキュラムを組んでいますが、それがお子さんの苦手分野の解消につながるとは限りません。でも家庭教師なら、苦手分野をなくしてくれるんです。それだけでグッと成績が上がって、志望校の合格にグッと近づきます。
家庭教師の選び方
優秀な先生は多い。でも、誰でもOKではありません。闇雲に選択して信じて丸投げではなく、親が授業内容や子どもへの接し方をモニタリングをする必要はあります。ただ、無料体験だけで十分判断は可能です。
子供に授業受けた感想を聞くと、楽しかった。っていうケースは多いです。でも、「楽しい」と「わかりやすい」は別です。子供への接し方、子供の理解度合いなどを踏まえて判断が必要になります。これは私の経験上のハズレケースとあたりケースです。
ハズレケース
全員ではありませんが、比較的家庭教師として期待する結果を出してくれなさそうな先生たちです。
現役大学生の家庭教師
現役の早慶大学生以下の先生は教え方が上手ではない先生が多い印象があります。
初めは早慶の学生なら大丈夫だろうと思っていました。でも、比率としては良い先生は3割程度です。あとは、結構楽しく教えてくれますが、教え方は表面的で基礎の解説はありません。
プロの家庭教師
プロの家庭教師は、優秀な先生とイマイチな先生を見極めるのはかなり難しいです。
家庭教師サービスのHPに顔を出しているから優秀というわけではありませんし、ブログなどで「なるほどぉ〜」と思える記事を書いているから教え方が上手いというわけではありません。合格実績が多いから優秀というわけでもありません。
無料体験授業でお子さんとの相性をしっかり見極める必要があります。
あたりの多いケース
私が経験した先生でハズレのなかった家庭教師です。
現役の医学部生・国立大学の家庭教師
彼らは、意外と真面目で、子供の疑問に正面から向き合う学生が多い印象があります。押し付けではなく、不明点を聞き出して基本から教えてくれます。
難関大学を学力で突破している彼らの多くは中学受験を経験しています。だから、4科目の全てに対応できます。しかも、基本から知っているので、詳しく解説してくれます。基本知識の重要性をめちゃくちゃ理解している。
一時的な利用にも最適です。だから、小6の直前期に苦手なポイントだけしっかり教えて欲しいって時に活用しました。スポットだから費用も抑えられるので、かなり重宝していました。
プロの家庭教師
プロの家庭教師はハズレでも紹介しましたが、当たりとハズレは表裏一体です。
ただ、強化特化型なので、4科目できる人は少ないですが、その科目の指導方法を試行錯誤して研究しているので、教え方が非常に上手い先生がいます。
ある程度時間をかけて基礎からじっくり定着させたい時にお勧めです。
苦手を減らして得意を伸ばす!!偏差値20アップを狙う中学受験ドクターのススメ
まとめ
入試直前時期の冬休みに成績アップを期待したいのであれば、塾の冬期講習よりも家庭教師を活用がお勧めです。少ない時間での成績アップ、苦手克服が狙えるので、志望校の合格にグッと近づくことができます。
おすすめは現役の医学部生や国立大学の家庭教師です。無料体験を受けるだけでも効果を感じられることが多いので、難しい問題を題材に体験授業を申し込んでその効果を感じてみてください。
一方で、家庭教師を活用するタイミングとして最適なのは受験勉強開始直後です。受験勉強を開始してわからない問題が増えてきたら家庭教師を検討してみてください。早めに基礎を定着することで、受験期までにかかるコストを大幅に抑えることができます。
詳細はこちらの記事で紹介しているので、合わせてご覧ください