中学受験を家庭での学習だけで挑むのは非常に難易度の高いイベントです。お子さんの学力に応じた塾を選んで中学受験の準備を進めるのが中学受験の成功に不可欠です。
中学受験塾の大手と言えば、サピックス小学部、四谷大塚、日能研、早稲田アカデミーが有名ですが、今回は我が息子が通っている早稲田アカデミーについて整理してみました。
入塾を検討しているご家庭の参考になればと思います。
早稲田アカデミーの指導の特徴
早稲田アカデミーでは、「本気でやる子を育てる」という教育理念があり、ホームページを見ると、あのちびまる子ちゃんが本気になった宣言をしています。

うちの子は、小学6年生の夏でいよいよ中学受験に向けて本気にならなければならない時期なのに、まだ遊び優先で受験に向けて本気にはなっていません。
こんな声が聞こえてくるかもしれないと思うのは我が息子がこの状態でいつになったら本気になるのかまだ見当もついていない状況です。
先生のフォローは限定的
先生が情熱的で体育会系の塾という印象を持っている方もいると思いますが、割とドライです。昔は授業中の学習フォローや宿題のチェックなどをこまめに行っている先生が多かったと聞きますが、我が子の塾の先生は、宿題やらないのは個人の問題というポリシーでチェックはするけど宿題しない人へのフォローなどは少ない印象です。

宿題はやるのが当たり前ですが、やるかどうかは個人の自由です。
結果はテストの成績を見て判断します。
質問や保護者の意見は通しやすい
保護者面談は担当の先生が実施するので、生徒の普段の授業態度や理解度などはる程度把握しているように思いますが、基本的には、テストの成績を元に今後の学習の進め方などのアドバイスを行います。点数を見て、その点数の生徒に対しての一般的なアドバイスのような印象があり、苦手分野がどこだから何を強化すればよいなどといった個別のアドバイスをくれるわけではありません。

多くの生徒を指導しているので、一人一人のテスト結果を事細かに分析する余裕はありません。正答率の高い問題を落としているなど特徴のあるところを見て、弱点強化の指導などを行う程度であとは、点数に応じた一般的なアドバイスになってしまいます。
その反面、保護者が子供の教育で気にしている事や、苦手な科目があるのでそこのフォローをお願いしたいという依頼をすると、その科目の先生への指示がすく行き、フォローの質は細かいわけではありませんが、気に留めて話しかけてくれたりなどのアクションにすぐにつながるという面もあります。

お子さんの状態を一番把握されているの保護者の方からの相談で、塾で対応できることは極力サポートさせていただくように取り組んでいます。
保護者がプロアクティブに動く事で塾を活用
従って、早稲田アカデミーは、先生から生徒や保護者に対して普段の学習方法の指導などは行っていない印象が強い塾です。
しかし、保護者側からの依頼に対しては塾のポリシーを無視しないレベルで多くの我儘を通してくれます。
- 授業の後に理解度確認のために声をかけてほしい
- これから塾に子供を向かわせて質問するので相談に乗って欲しい
- 質問をしたいけどうまく言えないかもしれないので、聞き出してほしい
このような内容を電話でお願いしておくと、子どもが先生とコミュニケーションをするときに最大限フォローしてくれる点は非常にありがたいと思います。
早稲田アカデミーのクラス構成

早稲田アカデミーは、学力に応じて3段階のクラスで構成されています。人数に応じて各レベルのクラス数は異なりますが、SA→SB→SSの順に学力の高い生徒がクラス編成をしています。
それぞれのクラスをどの先生が担当するかの割り当てがどうなっているのかはわかりませんが、SBクラスの国語の先生は、SSではその先生がメインとして指導している社会を教えている。というような科目兼務で担当の割り当てが行われています。
そして、本来社会科を専門に教えている先生がSSクラスで社会を教えて、SBクラスでは国語を教えているというような状況になります。SSクラスを担当する先生はその先生の主要科目を教えているので、必然的にSSクラスで受ける授業の方が先生も主要科目を教えているのでわかりやすく知識も豊富で面白い授業が繰り広げられています。
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早稲田アカデミー入塾の最適時期
中学受験をある程度余裕をもって挑みたいのであれば、小学一年から通って基礎固めするのが良いと思います。都内の子どもであればスーパーキッズコースというものを1年生からオンライン動画で受講する事が出来ます。この時期は、まだ勉強漬けになる必要もなく学べるので、3年4年生になってから基礎を見直すよりも少ない時間と負荷で学習できると思います。
小学5年生になって早稲田アカデミーに入塾して中学受験を始めることも可能ですが、SSクラスなどの上位クラスに行くには相当な努力が必要になると思いますので、できるだけ早い学年の時に入塾することをお勧めします。
早稲田アカデミーの入塾テストに不合格はない
早稲田アカデミーに入塾するには、入塾テストを受ける必要があります。入塾テストの結果でどのクラスに入れるのかが決まるので、SSクラスを狙うならそれなりの勉強が必要になります。
実施日は早稲田アカデミーの事務の人と調整することになりますが、かなり融通が利くので翌日テスト受けることも可能なケースが多いです。
そして、入塾テストの結果、見事SSクラスを獲得できれば先々縁起が良いのですが、それはかなりの難易度だと聞きます。SBクラスに入る事が出来ればまずまずと考えて、SSクラスを狙って勉強を頑張っていけばよいと思います。
なお、早稲田アカデミーの入塾テストでは、成績が悪すぎても入塾を断られることはなく、下のSAクラスへの入塾する事が出来ますので、そこから上のクラスを狙う事が出来ます。
年間にかかる費用とカリキュラム
入塾金は、22,000円で一度払えば、再入会時に再納付は不要です。受講料は学年毎に異なり一覧にすると以下の様な費用感になります。私国立中受験する子供向けで、公立の中高一貫校向けコースなどもあるので、そちらを検討のご家庭は詳しくは早稲田アカデミーホームページを参照してください。
対象 | コース名 | 科目 | 授業時間 | 受講料 | 年会費 |
---|---|---|---|---|---|
小学1・2年 | スーパーキッズコース | 国語・算数 | 各45分 | 15,400円/月 | 1,870円/月 |
小学3年 | ジュニアコース | 国語・算数 社会・理科 | 国語または算数60分+ 社会または理科40分 | 24,200円/月 | 1,870円/月 |
小学4年 | Sコース(中学受験) | 国語・算数 社会・理科 | 国語・算数は100分×週1回 社会・理科は50分×週1回 | 27,720円/月 | 2,900円/月 |
小学5年 | Sコース(中学受験) | 国語・算数 社会・理科 | 国語・算数は100分×週2回 社会・理科は100分×週1回 | 44,550円/月 | 2,900円/月 |
小学6年 | Sコース(中学受験) | 国語・算数 社会・理科 | 国語・算数は100分×週2回 社会・理科は100分×週1回 | 45,210円/月 | 2,900円/月 |
なお、上記は最低必要な費用で、テキスト代などは別途購入する必要がありますし、夏期講習は別費用小学6年のNN特訓コースもまた別の費用となり、上記一覧は最低かかる費用ですが、この費用だけでおさまることはほぼないと考えて覚悟の上で入塾する必要があります。
早稲田アカデミーのクラス分けの特長
1クラス当たりの人数は校舎毎に異なりますが、どのクラスに入るかは4科目の合計点で仕切られます。SBクラスの生徒が多い場合は、SB1,SB2と2クラス編成になったりなどその年の生徒の実力で校舎毎の判断になります。
成績でのクラス分けはシビアで、1点足りないだけでも上のクラスに上がることはできません。下のクラスへ降格するのは、2回連続で下のクラス相当の成績を取った時だけで、1度だけであれば落ちる事はありません。
クラス分けの基準は毎月行われる四谷大塚の組分けテストの成績で確定します。
授業以外のサポート
中学受験塾の特長は他の塾と同じだと思いますが、保護者会、個別面談が定期的に行われます。保護者会では直近のカリキュラムやイベントの告知や昨年の受験の分析結果の共有、今年の傾向などの話がメインです。
個別面談は子供成績の分析と、授業中の様子や家庭学習での心配事や先生にお願いしたいことなどの相談をする機会があります。
その他にも、電話で先生に相談することもできる点が、保護者と先生の距離の近さを感じるので、ある程度早稲田アカデミーの先生を信頼して頼る事が出来ます。
まとめ
早稲田アカデミーの紹介をしましたが、学費が高いというのが最終的に残ったイメージかもしれません。多くの合格実績を残しているので合格のためのメソッドは疑いようがないと思いますが、集団塾という特徴を理解してうまく利用することが賢明だと思います。
我が子は通っていますが、塾に任せっきりだとうまくいかない事は間違いないですが、うまく活用することで、効果を何倍にも引き出す事が出来ると思っています。
是非参考にして、後悔の無い中学受験にしてみてください。