汚い字を書くお子さんって、結構多いですよね。ぐちゃっと重なっていて何を書いているかわからなかったり、間違った字を消しゴムで消さないで黒く塗りつぶしたり、人に読んでもらえないような汚い字を書いていたら、誰も文章を読んでくれなくなるし、テストではマルを貰えないかもしれません。
そんな心配ありませんか?
我が子も数カ月前までは、本当に字が汚くて、読む気にもなれないような汚い字だったのですが、ある方法で丁寧に書く必要性を感じるようになり、少しずつ改善するようになったので、その経験をご紹介します。
文字が汚いとどんな問題があるのか?
子供の書く文字が汚いことは、親御さんの悩みの一つですよね。学校の宿題を解いている時の文字の汚さとか、授業中に黒板の内容を書きとったと思われるけど、何を書いているのかわからない文字。だけど余白にあるアニメのキャラのいたずら書きの丁寧さなどを見せられると、親としては、将来がとても心配になってしまいます。
書く文字が汚い人がもたれる印象
穏やかで温厚な子供が、汚い字を書くってあまり想像できないですよね。汚い字を書く人がプラスの印象を持たれるケースはまれで、多くの場合、文字が汚い人は他人から次のようなマイナスの印象を持たれてしまいます。
- 大雑把な性格
- せっかちで落ち着きがない
- 面倒くさがり屋
- 自分勝手な性格
多くは、その人の性格が字に表れていることが多いのではないでしょうか
文字が汚い人は、大雑把な性格
汚い字を書く人は、これくらいの字であれば読んでもらえるだろう。という意識でざっくり物事を考えています。ポイントを押さえればあとは、ざっくりでもいいと思ってしまう性格なので、効率的なのかもしれませんが、ひょっとしたら人の話もあまり聞かなかったり、文章もざっくりと要点を理解したら残りは読み飛ばしてしまうというような性格の人が多いと思います。
それでも要点を押さえているので、他人が読めるかどうかはわかりませんが、本人だけは、自分が書いた汚い字を読むことができます。
字が汚い人は、せっかちで落ち着きがない
汚い字の人は、各スピードも速いことが多く、早く書き終わらせようと考えている人が多い傾向にあります。文字として書くものは塾や学校の授業で板書している内容をノートに写したり、先生の解説の重要なところを書き留めたりする際に、書くという作業自体はその瞬間必要のないことで、重要なのは、授業を理解する事なので、書いている時間を無駄と感じて、早く書き終わらせようという意識から殴り書きで汚い字を書いてしまうことがあります。
このケースも自分自身は読めているケースが多いと思います。
汚い字を書く人は面倒くさがり屋
そもそも字を書くことが面倒くさいと考えている人は、きれいに字を書くというところには意識すら行きません。書くことの重要性も必要性も感じていないので、落書き程度の文字で書いてしまいます。
また、書いている内容自体への理解も低い可能性があり、後から自分自身が読み返しても何を書いているのかわからないというケースが多いです。
字が汚い人は自分勝手だと思われる
誰かに読ませる文章を汚く書く人は、読み手に文章の読み取りを委ねています。伝えたいことがあるのに自分しか読めない文章を書いて相手にそれを押し付けているので、受け取った側からすると迷惑でしかありません。テストの回答用紙を汚い字で書くのは、採点者に解読を押し付けているためマルを貰えない可能性もありますし、自分しか読めない汚い字でメモ書きしたものを人に渡すのも相手の気持ちを考えていない証拠です。
他人に何かを伝える手段として使う文章を汚い字で書く人は他人のことを考えない自分勝手な性格だと思われることがあります。
以上のように、字が汚い人はマイナスの衣装を持たれることが多いのですが、他人からの印象ではなく、本人自身にもデメリットは考えられます。
文字が汚い事で自分自身にどんな問題が降りかかるか

一般的に字を汚く書く人には次のような問題を抱えていることが多いです。
- 簡単な計算でもミスをしやすい
- テストで答えがあっていても読んでもらえず不正解と判断される。
- 字が汚いだけで読んでもらえない。
大人になってから字が汚くても達筆といわれることが多いと思いますが、子供の内はこのような問題が自分自身にも降りかかります。
汚い字は計算ミスの元
算数の計算間違いで多い原因のひとつは「数字の読み間違い」です。たとえば自分の書いた計算式の「4と9」や「6と0」の読み間違えです。字が綺麗であれば間違えない計算も汚く書くことで読み間違えて間違った答えを出してしまいます。
字が汚いと漢字のテストで丸がもらえない
正しく漢字を書くという事を小学校の国語の勉強では求められます。とめ・はね・はらい・書き順・画数など、細かいところまで正確に書けているかが見られます。大人になってその漢字の正確性が必要なのだろうかという疑問を持ってはいますが、小学生での勉強においては正確に書くことが評価されるのですが、字が汚い場合は、正確に書けてないとみなされてマルを貰えない事が多くなると思います。
字が汚いことによる中学受験への影響
漢字のテストだけに限らず、中学受験をすると考えているお子さんにとっては重要な問題が出てきます。それは、回答用紙に書く字が汚い事で正解を書いていてもマルがもらえないということです。なぜなら、少なくとも受験においては「採点者が絶対」だからです。正しい答えも読めなければ意味がありません。
読めないとマルをくれません。確実にバツです。それに採点者は何百人もの回答を採点しています。そんな中で汚い字の生徒を入学させようとは思わないです。曖昧な幾つかの読み取りの可能性のある汚い字を読み解いて正誤の判断をしようとは思わないのです。何を書いているか読み解くのが難解な字は即刻バツになる可能性が高いのです。
このような普段の勉強の中でも字が汚いことの弊害はあるので、きれいに書く必要性は少なからずあります。きれいではなくても読んでもらえるように丁寧に書く必要があります。でも、子供の立場だと字が汚いから減点されたけど、答えは合っているから問題はない、そう考えて自分を正当化する子供もいます。
汚い字を書くことは本質的な問題ではないという説
東進ハイスクールの林先生がテレビでこんな事を言っています。
時の汚さが自体は大きな問題ではなく、知識が整理できていないことの方が問題である。
受験にフォーカスしての考え方だとは思いますが、字が汚いかどうかで、その子の学力を測るのではなく、理解しているかどうかが重要であるという考え方です。
- 知識の整理がきっちりできていて、文章も綺麗に書く。
- 中身をしっかりと理解できていないのに、字は綺麗に書く。
- 何を書いているか分からない汚い字で、本人もその内容は理解していない。
- 字が汚くて何を書いているか分からなくても、本人の中ではしっかりと整理ができている。
字の汚さと知識の理解の2つの軸で考えて、この4つに分類した場合は、1つめのケースが優秀な生徒という印象を受けますが、4の方が優秀な生徒は多いということです。文字が汚いのは書くのが早いからであり、きれいに書くことに気を取られることなく、より多くの知識を吸収できるという理論のようです。

一説には東大に合格するような頭の良い子供には、汚い文字を書く子供が多い傾向にあるという話も聞きます。うちの子はどっち?ってわからないですよね。いずれにしても、字が汚いとテストの回答を読んでもらえないという弊害もあるので子供の内は字を綺麗というよりは丁寧に書けるようになってもらって損はありません。
では、どのように伝えれば子供は時を綺麗ににかけるようになるのでしょうか
字が汚すぎて読めないのは論外

子供が学校から持ち帰る小テストのプリントに先生から 「読めません」とコメント書きが頻繁にある。
その都度字が汚いから綺麗に書いてきなさい。と注意をしていましたが、改善される様子がありませんでした。ある時、なぜ先生に字が汚いとあれだけ注意されているのに字を綺麗に書かないのかを聞いたところ、「汚いとは言われていない」と主張しました。我が子は、「読めない」と言われていますが、その理由は定かではないが「汚いと言われてはいない。だから汚いの認識はない。」との事でした・・・。
うーん、超屁理屈な子供に育ったものです。でも、この字の汚さは、汚いと定義できるのかも疑問なくらい、文字なのかどうかもわからないレベルでした。なので、林先生の言う3なのか、4なのかすらわからない状態でした。
半強制的に注意すれば一時的な改善はある
とりあえず、「回答欄くらいはきれいに書かないと習字教室通わせるよ!」と脅してみたところ、ほんの少し改善しました。結果、「3.何を書いているか分からない上に、本人も理解していない」ではないことがわかり安堵しましたが、改善されたのはその瞬間だけで、数時間後にはやはり汚い字に戻ってしまいます。。
息子には汚い字を強制させるために、強く注意していたためか、反抗的な態度も取って字の汚さは相当なものでした。他人が読むのはかなり難解な汚い字で、読んでいて苦痛を伴ってしまうような汚い字でしたので、すぐには治らないのではないかって思い始めました。
親が見ても超絶汚い字だと思う文章を他人が読んでくれるわけがない。と落胆していたところ、ふと、これ本人読めてるのか?って疑問が湧いてきて本人に聞いてみることにしました。これが字を綺麗(丁寧)に書くようになったきっかけです。
汚い字を正す方法は、汚く書いた字を読ませるだけ!!

どれだけ注意しても汚い字で書く事をやめなかったため、ある時、「この自分で書いた汚い字なんて書いてあるかわかるの?」と聞いたところ、読めない時があり、問題を理解していないのかもしれないと心配になったのですが、そこで、一つ気づいたことがあります。それは、書いた文字を音読させることで、自分がいかに汚い字で書いているのかを子供が自覚したということです。
書いてすぐだと内容を記憶しているので、休憩した後などで、読ませると読めないことが多いということに気づきました。
国語も算数も社会も理科も。書いたら別のことをやらせて、一定時間経ってから書いた字で音読させる。たったこれだけです。その際、テキストは子供に見せずに親が答え合わせに持っておきます。
すると、大抵は読めません。当然です。汚すぎるから読めないのです。だから、再度書かせます。そうすると、また後で音読させられるという気持ちが働き、ある程度読めるに丁寧に書くようになりました。そして、何日かすると汚かった字が、”頑張れば読める”から”普通に読める”綺麗な字で書くようになりました。
この音読をさせるという行為自体は、非常に子供も抵抗するので、続けるの結構大変ですが、書くのと読むのを同時にやるので、学力の定着にも超絶有効で覚えるのが早いし字も綺麗になるため、かなりお得な字の矯正方法だと思います。
まとめ
今回は子供の汚い字を強制させる方法をご紹介しました。方法はシンプルで、忘れたころに自分で書いた汚い字を音読させること。それだけです。一説によると勉強のできる子は字が汚いという説もあるので、誰が読んでもきれいに書くというレベルまでの矯正の必要はありませんが、少なくとも他人が読んでストレスが感じない程度の字を書けるように改善してもらいたいですよね。
音読するだけです。やるのは簡単なのでぜひ試してみてください。