中学生のお子さんを持つご家庭では、中1の夏か中2になるころには、高校受験の準備を初めるタイミングが来ると思います。

うちの子、全く勉強してないけど、そろそろ、高校受験の勉強をはじめないと行ける高校がないわ・・・
高校受験の準備を考えはじめるタイミングはいつが適切なのでしょうか。中学1年の夏なのか、中学2年の冬なのか、部活の終わる中学3年の夏からなのか。塾によっては、小学5年生から高校受験対策を始める塾もあります。
私の息子男は、中学1年生の中間テスト終了後、ゴールデンウィーク明けごろから受験勉強の準備を開始しました。今回はそのときにサピックスと早稲田アカデミーの両塾長から聞いた話を解説しようと思います。
サピックスと早稲田アカデミーの選択基準

高校受験の準備を始めよう。と意気込んでもやることはそれほど、大層なことを行うわけではなく、まずは、高校受験塾を決めることですよね。
塾の選択基準は塾長の熱意と教育方針
大手進学塾のサピックスと早稲田アカデミー一体どちらに通わせるのが子供にとって良いのでしょうか。塾選びの基準は塾名よりも塾長への共感度で決めるのが後悔しない選択のように思えます。
教育方針は、塾ごとに異なりますが、その校舎の雰囲気は塾長が作っているといっても過言ではありません。どのように生徒と接しているのか、それをどのように塾長が語るのかで、信頼できるかどうかの判断ができます。
それぞれの塾長に話を聞いて通わせる塾を決めました。対象は、早稲田アカデミーとサピックスの2塾です。他にも河合塾Wings、栄光ゼミナールなど高校受験向けの塾の塾長から話を聞きましたが、物足りなさを感じたので詳細は割愛します。
早稲田アカデミーとサピックス以外からは熱意が感じられない
詳細は割愛すると言いましたが、ざっくりいうと、「頑張って教えます」と言う程度の説明しかもらえませんでした。頑張って教えるけど、どれだけ学力が上がるかは本人の頑張りに依存します。ということです。
そうなのかもしれませんが、初めから責任放棄されると任せる気にはならなかったので、通塾させる選択肢からは省いています。したがって、ここではサピックスと早稲田アカデミーの2つの塾の塾長の話をメインにご紹介します。
早稲田アカデミーは問題数が大量

早稲田アカデミーの塾長に話を聞いたのですが、インタビュー形式ではなく、かなりフラットに雑談形式で色々話ができて、体育会系とは程遠い印象でした。そして、まず初めに小ネタから入ってきました。
早稲田アカデミーはイメージ改革実施中
いきなり小ネタになりますが、早稲田アカデミーは昔のいけいけドンドンの体育会系塾の印象が強かったのですが、昨今、塾側自身もそのイメージを払拭すべく、早稲田アカデミーのロゴやイメージキャラクターを小まめに変えているそうです。
特にキャラクターは可愛さをモチーフに作成していて優しさをアピールしているのだとか。入塾後のハードさとのギャップが大きくなければ良いのですが。
問題を解く量は他の塾を圧倒するボリューム
ただ、やはり学習量は高校受験の塾ではトップクラスで、とにかく問題を解くことを至上主義としていて、ついていくのはかなりハードな印象です。その他特徴まとめると以下のような感じです。
- 入塾テストはあるけど基本は、不合格にはならない。誰でも入塾可能
- クラスは学力別に別れて、テキストも別。
- テキストは四谷大塚の予習シリーズがベースで、上のクラスは早稲田アカデミーオリジナルテキストも合わせて利用する。
- クラス分けテストはほぼ毎月定期的に実施される。
- 体育会系と言われているが、そうでも無く、人生は親身になって生徒の相談にのる
- 3年に入る前には3年のカリキュラムを終えて3年生は、総復習と受験対策にフォーカスした授業になるため、入塾のタイミングは早ければ早い方が良い
早稲田アカデミーは最後まで諦めずにサポート
早稲田アカデミーの塾長の話だと、どんな学生でも難関校に合格する可能性はあります。そのためのお手伝いをするのが早稲田アカデミーです。中学の短い期間で学力を上げるために必要なことは、塾の勉強を毎週きっちり理解することです。
そのためにわからないことは、早稲田アカデミーの先生にいつでも質問して、できるだけ多く利用してくださいということでした。
時間の許す限り授業以外の時間の質問を受け付けます。ということでしたので、塾の活用次第では、かなり効率的に学力を上げることができるのではないかと思います。
サピックスは、受験に絶対の自信を持った塾

サピックスの塾長は、かなり学習指導に自信がある様子でした。まずは、私たちの指導についてくれば間違いなく難関高校に合格します。と言うことを自信持って語っていました。
想定よりも熱いサピックスの塾長
本人のやる気があればサポートに時間は惜しまないと言う感じで、どちらかと言うと早稲田アカデミーよりも熱い印象を受けました。”絶対に合格します”と言う言葉には、強い自信を感じました。
これは、背景に入塾テストで難関校に受かるポテンシャルのある学生だけを合格させていると言うところがあるのかもしれません。この点は、サピックスの小学部と同じですね。
原理原則を学び効率的に学力を上げる意識の高いサピックス
中学3年間という短い期間で難関校に受かるためのカリキュラムをこなすにはある程度の基準を満たしている必要があるという考えなのだと思います。結果、塾生の数は少人数で、授業はアットホームな雰囲気ということです。塾長から聞いた話を整理すると、こんな感じです。
- 入塾テストはあり、結果によっては入塾をお断りすることがある。
- テキストはクラスに関わらず共通。星の数で難易度を表し、クラス毎に取り上げる問題を変えている
- クラス分けテストはほぼ毎月ある。
- 淡々と授業が進むが、わからないところは授業後も生徒が理解するまで指導する。
- 2年の2学期迄に3年間の学習を終え、その後受験対策に入る。
- 過去に学んだ内容も繰り返し出題されるので、多少大変にはなるがキャッチアップは可能。2年の夏期講習迄に入れれば、それまでの復習を行なって2学期からの授業に入れればなんとかなる。
いずれも、どのレベルの高校に入れるか?と言う質問はしていませんが、開成、筑駒、学芸大学附属、慶応志木、早大学院、日比谷など難関校と呼ばれる高校をターゲットにした前提で話をしてくれました。
サピックス小学部と異なり質問は自由
また、小学校のサピックスとは印象が異なり特に質問はいくらでもしてくださいという姿勢で学生と向き合っている点が、少数精鋭で一人一人と向き合って指導している印象が強かったです。
具体的な話ができたのはサピックス
サピックスと早稲田アカデミーの両塾長と会話した印象ですが、サピックスの方がより具体的な話をしてくれました。特に、学習方法は一つ一つの単元を確実に理解して次のステップに進む。という学び方ではない点を特徴として説明してくれました。
色々な単元は独立しているのではなくお互いに関連性がある単元が多いので、関連する単元を素早く何度も何度もスパイラル方式で、繰り返し刷り込んでいく学習方針なので、学んだことの定着率が高いという点を強調して説明してくれました。
サピックスは早めに全体像をつかみ弱点強化を行う
この方法だと学習範囲の大枠を早めに見れるため、学ぶ側の子供のストレスも少ないだろうと感じました。また、どんどん先に授業が進むという口コミも、このスパイラル方式であるが故なのだろうと納得できます。
その学習方針に納得できず不安を抱えるようなお子さんやご家庭は早稲田アカデミーのほうが向いているかもしれません。また、授業の進みが早くて早稲アカほど親身にならないと言う口コミもあります。
授業の進め方はある程度先生にゆだねられている
新身になってくれないという口コミに対しては、授業はディスカッション方式で、授業中の会話を多く用いて講義を進めていて質問しずらい環境ではないという点を特徴として挙げています。
実際のところは、塾のカラーというよりはその先生の進め方なだけかもしれないので、ここは実際に通ってみないと何とも言えないところかもしれません。
サピックスは難関高校への進学を目指す塾
最後に、では実際どのレベルのの高校に入れるか?開成、筑駒、学芸大学附属、慶応志木、早大学院、日比谷など難関校は可能か?と尋ねたところ、頑張り次第とここはドライな回答でした。
でも、各クラス毎の水準は教えてくれて、先生の言う通りの学習をすれば、上位クラスに移動して、そこで確実に学習すれば、そこには入れさせます。と、自信を持って語っているところに好感をもちました。
早稲田アカデミーは美味しいどことり?
早稲田アカデミーは、何となく曖昧に濁されたところも多かったです。塾のテキストや、組分けテストは早稲アカオリジナルではないということでしたが、なぜか歯切れの悪い回答になっています。
使用テキストは、塾オリジナルではない
一つは使っているテキストについて、クラス毎に別のテキストを使っているようです。クラスが変わったらテキストは変わるのでしょうか?という問いには何故か歯切れの悪い回答でした。当然変えるのだと思いますが、何か言いづらいことがあったのでしょうか。
テキストは四谷大塚やサピックス出版の問題集も使っているようです。早稲田アカデミーでオリジナルの教材を作るより、四谷大塚の実績のある良質なテキストを一流の教師が教える事で、難関校合格者を出しているのだとしたら、効率的に塾を運営しているように思えます。
サピックスはオリジナル教材を作成しています。それが、早稲田アカデミーでも使われているということを考えると、早稲田アカデミーよりもサピックスの方が優秀なのだろうかと考えてしまいます。もしくは、自社出版のコストを削減するのが目的なのでしょうか。
組分けテストも早稲アカオリジナルではない?
早稲田アカデミーで行っている組分けテストもオリジナルではないのかもしれません。明確に回答してくれなかったのですが、中学受験同様であれば四谷大塚のテストを使用しているのでしょうか?
でも確か四谷大塚は中学受験だけだった気がします。なんで明確に答えてくれなかったのでしょうかね。あと、どのレベルまで学力を引き上げてくれるのか?は、頑張り次第ですとのこと。これは、サピックスと同じ回答ですね。
サピックスに入塾を決断
最終的に早稲田アカデミーではなくサピックスへの入塾を決断しました。理由は、入塾テストに受かったから。というのと少人数であることもあります。しかし、それ以上に塾長との会話で納得する説明が受けられるかが重要です。

あ、この先生なら信用しても良いかな
と思ったことが大きいです。根拠があるのかないのか、自信持って私たちについてくれば大丈夫という発言に懐疑的なのは、私の息子の学力が低いからゆえですが、その他の、会話の節々に確固たる明確な理由がわかりやすく説明してくれたことが大きいです。
何かあったら相談できる。相談したら、何かしら的確なアドバイスで子供を導いてくれそうだ。そんな印象を与えてくれました。
そういうインスピレーションを感じたことが大きいです。仕事でもそれを感じた上司との仕事は大抵成功するという経験から、この感性は大事にすべき第六感だと思っています。
入塾テストの結果は、恐らくギリギリ合格ラインだったと思われ下のクラスのXクラス。偏差値は、入塾段階でMARCHにも届かないレベルでした。これからサピックスで、どこまで学力を伸ばせるかは、本人次第。。。
サピックスと早稲田アカデミーの月謝は他塾よりも割高
早稲田アカデミーもサピックスどちらに通うにしても、月謝は他塾と比べて高いです。毎月のベースが高いのに、夏期講習やらなんとか特訓というのがちょくちょくはさまれて都度コストがかかるので、家計はかなり逼迫すること間違いありません。
子どもの将来を長期的な視点で考えるとローコストな投資といえるのかもしれません。現実を見て今の生活に余裕があるかどうかで入塾を決断する必要がありそうです。
高校受験で日比谷に合格
息子は最終的に都立日比谷高校に進学しました。
長男の高校受験は思ったよりも難航しました。初戦は不合格。その後の受験校も不合格が続き、自信喪失していましたが、サピックスのフォローが非常に的確で、受験前日まで電話で相談してもらったりなど、サピックスの先生のフォローが非常に的確で熱心だったこともあり、最後の都立受験時には自信を取り戻し、日比谷高校に合格することができました。
これは、親がどれだけ励ましても一向に気持ちが上向かない中で、サピックスの先生がとりあえず塾に来させてくださいと私にアドバイスして、息子を無理やり塾に行かせてそこで、先生や塾の仲間と励ましあいアドバイスもらいと温かくサポートしてくれたことが大きいと思っていて非常にサピックスの中学部の関係者には感謝しています。
現在、我が息子長男は日比谷高校に入学して学生生活を満喫しています
そんな我が息子の高校受験生活を振り返りながらレポートしていこうと思います。